古本蟲がゆく 池谷伊佐夫
古書店めぐりを題材にした本が最近多いように思えるのですが、それは知的っぽいひまつぶしだからでしょうか。確かに本屋めぐりは飽きないのですが、最後にはその後も結局は読まない本がリュックにたまり、古本屋がつけた値段のシールをブックオフに持っていくときにはがすかはがさないか悩んだりして、なんかむなしい作業であるような気も薄々しているのですよね。神田の古本屋街を物色して、あの辺の古い喫茶店でゆっくりと戦利品を見るなんていう日を過ごしたいというイメージはあるのですが、たまに行っても時間が足りず、喫茶店で本を読むには時刻が遅すぎて、とりあえず入ってもいまどき店内がまだ煙草臭くて落ち着きたくもない、というのが現実。
で、古書店がらみの本はなるたけ避けているのですが、本書は各古書店内について詳細なイラストが著者によって描かれていて、それがなかなか面白く、また、法事で最近縁のある博多の古書店の章もあったものだから、つい買ってしまいました。
これを読むとやっぱり西荻窪に住んでみたいと思いました。岡山の巨大古書店「万歩書店」も訪ねてみたい。森見登美彦の小説に出てくる、京都は下鴨神社の真夏のブックフェアにも行ってみたい。坂の上の雲ミュージアムに行くまえにまず坂の上の雲を読まなくっちゃ。知らない間に中目黒あたりには、カフェつきの古書店ができていたのね。
収集癖はないので、老後はテーマを1つに絞って、ちゃんと読むために本を探してまわれるようになりたいと思います。そうしないと読んでいない本が本棚に増えるだけですから。毎日そういう本の山を見ているのも、けっこうなストレスなのよね。
池谷伊佐夫著 古本蟲がゆく 神保町からチャリング・クロス街まで 文芸春秋 2008(初出2005~2007)


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